ここ数年のAI技術の進化は目覚ましく、個人利用しやすい環境も整ってきたことで、私たちの生活や仕事に大きな変化をもたらしています。特に、生成AIと呼ばれるオリジナルの文章や画像などを制作できるツールは、うまく活用することで、仕事の効率化や業務負担の軽減、時短を実現することができます。
AIはより身近な存在となりましたが、「AIはChatGPTだけ」と思っている方も多いのではないでしょうか？
2025年、生成AI技術はさらに進化し、私たちの働き方やビジネスの可能性を大きく広げようとしています。ChatGPT以外にも、様々な生成AIツールがあり、その活用方法も多岐にわたります。
MOMO(記者)本記事では、生成AIとして有名なChatGPT以外にも、仕事の効率を高める初心者におすすめの最新生成AIツールを紹介します。
これらのツールを使いこなすことで、日々の業務効率を改善し、創造性を高め、ビジネスを新たな段階へと導くことに繋げていってくださいね。
生成AIツールとは？
生成AI（Generative AI）とは、学習済みのデータに基づいて、新しいテキスト、画像、音楽、動画などのコンテンツを生成するAIのことです。
今までのAIは、SNSの各種アルゴリズムや検索エンジンなど主にデータの分析や予測に用いられてきましたが、生成AIは「創造性」という新たな側面を持つことで、より身近に様々な分野で活用されるようになりました。
生成AIツールの種類と機能
生成AIツールは、その機能や得意分野によって様々な種類があり、生成できる制作物が異なります。
- テキスト（文章）生成AI：文章の作成、要約、翻訳、校正など
- 画像生成AI：画像・イラストの生成、編集、加工など
- 音楽生成AI：楽曲の作曲、演奏、アレンジなど
- 動画生成AI：動画の生成、編集、加工など
- コード生成AI：プログラムコードの生成、補完、デバッグなど
生成したい制作物に合わせて適切なAIツールを利用することが重要です。
おすすめの生成AIツール10選
生成AIのツールは、似たような機能を持つものがたくさんあります。生成AIを使っていない方のほとんどが「種類が多すぎてどれを使えばいいのか分からない」「生成AIの違いが分からない」という悩みを抱えています。また、AIツールの多くは海外で開発されているものがほとんどなので、日本語に対応していなかったり、ユーザーが少ないツールでは、使い方に関する情報が少なく使いこなせなかったりと、いざ利用しようと思った時に壁がある場合も少なくありません。
ここでは、コレミラが独自に調査し厳選した、初心者でも使いやすいおすすめの生成AIツールを10個紹介します。
テキスト（文章）生成・校正AI
文章を生成する際に活用できる生成AIを紹介します。記事の執筆やプレゼン資料の原稿作成など文章を書く際に活用するイメージが強いですが、AIツールと壁打ちをしてアイデア出しや思考の整理なども行うことができます。一部の生成AIでは、スマホアプリなども作られ、利便性が高く身近な存在になっています。
【初心者にも使いやすい文章生成なら】ChatGPT
OpenAIが開発した自然言語処理モデルです。人間のような自然な文章を生成できるため、ブログ記事、メール、レポートなど、様々な文章作成に活用できます。
ChatGPTの特徴
「GPTs」と呼ばれるChatGPT内で利用できるアプリのような、オリジナルのチャットボットを作れる機能も搭載され、AIの知識やプロンプトに関する知識がなくても記事作成、動画の作成、メールの作成など用途に合わせてAIを活用できるようになります。また、「GPTs」は自分でも作成することができ、収益化の方法としても注目されています。
引用：https://openai.com/ja-JP/chatgpt/overview
【処理能力の高さ◎自然な日本語の文章執筆に最適】Claude
Anthropic社が開発した大規模言語モデルです。 ChatGPTと同じように文章生成を得意とするAIツールです。人間が書くような自然な日本語の文章が生成できると定評があります。
Claudeの特徴
倫理的な配慮がされており、有害な文章や差別的な文章を生成しにくいのが特徴です。処理能力が高く、長文の文章生成や複雑なタスクにも対応できます。また、手書きのメモ、グラフ、写真などから画像分析ができたり、HTMLとCSSを使用してウェブサイトを構築したりすることもできます。
引用：https://claude.ai/login?returnTo=%2F%3F
【SEO記事や広告コピーなどマーケティングに使える】Catchy
マーケティングに特化した、国内最大級の文章作成AIツールです。100種類以上の生成ツールが用意されており、SEOに強いブログ記事やメール文章、広告コピーを生成できるため人気のツールです。メディア掲載もされており、知名度が高いツールです。
Catchyの特徴
SNS投稿のような短くキャッチーな文章の生成を得意としています。また、文章生成だけでなく新規事業や企画立案のアイデアなどの生成も可能です。制限はありますが、無料プランもあります。
引用：https://lp.ai-copywriter.jp
画像生成AI
画像生成AIでは、実写だけでなくアニメやイラストなどの画像も自由に生成できます。プロンプト（指示文）と呼ばれるテキストで具体的な指示を出すことで、頭の中のイメージを画像化することができます。著作権の問題や、商用利用など生成した画像の利用方法については、各ツールで制限などを設けている場合があるので注意が必要です。
【高解像度のリアルな画像生成】Stable Diffusion
高品質な画像を生成できることで知られる画像生成AIツールです。入力したテキストを元に、自由な構図やスタイルの画像を生成できるため、クリエイティブな用途に最適です。
Stable Diffusionの特徴
日本語に対応しているモデルも公開されており、実写からアニメ風の画像まで幅広く生成することができます。有料プランもありますが、無料でも利用することができます。画像の一部を指定して、画像の背景を別の背景に置き換えるなど、生成した画像の一部分を新しい内容に置き換えることができます。
引用：https://www.diffus.me/?utm_source=google&utm_medium=ad&utm_campaign=as-jp-em-diffus-ecpc
【複雑な指示にも対応、独自のコミュニティーも】Midjourney
アーティスティックな画像を生成できる画像生成AIツールです。絵画やイラストのような美しい画像を生成できるため、アート作品制作にも活用できます。
Midjourneyの特徴
Discord（ディスコード）というアプリ上で、チャット形式で操作して利用します。ユーザー同士の情報共有が活発で、作品の共有や生成スキルを高めていきたい人におすすめです。日本語対応はされていないため、画像を生成する際のプロンプトは英語で書く必要があります。英語が苦手な方は、Googleの翻訳機能や、AIのチャットボットを活用してプロンプトを英訳しましょう。原則として有料版のみの提供となっており、有料版で生成した画像は商用利用が可能です。
引用：https://www.midjourney.com/home
【独創性・エンタメ性が高い画像生成なら】DALL-E 2
OpenAIが開発した画像生成AIツールです。テキストによる指示に基づいて、ユニークな画像を生成できます。
DALL-E 2の特徴
ChatGPTを開発した会社が制作した画像生成ツールです。想像力豊かな画像を生成できるため、エンターテイメント分野でも注目されています。実写背景系の画像に強く、商用・商業利用が可能で無料で使えるという特徴があります。
引用：https://openai.com/ja-JP/index/dall-e-2
【グラフや図解などの資料に使う画像生成】Napkin AI
プレゼンテーションなどで使用できるグラフや高画質や図などを生成できる画像生成AIツールです。シンプルな文章で簡単に生成できるので資料作成の効率化ができると人気です。
Napkin AIの特徴
テキストを入力すると複数のパターンの中から作りたい画像のイメージが表示され、選択することで画像生成ができます。生成した画像は、シンプルなので使いやすく、いくつかパターンの中から選ぶことができ、色も自由に変更することができます。メールアドレスの登録で無料で利用できます。
動画生成AI
動画生成AIとは、プロンプトに従って動画を生成できるツールです。動画の台本をそのままテロップ（字幕）として表示することもできるため、動画編集の工程を大幅に削減することができます。今回紹介したツール以外にも、Vrew、Soraなど、生成AIツールはさまざまあります。用途や予算などに合わせて選びましょう。
【初心者でも直感的に無料で使える】Haiper
テキストプロンプトを入力するだけで高品質な動画を生成できる革新的なAIツールです。
Haiperの特徴
わかりやすい操作性で、初心者にも簡単に使えると人気です。制限はありますが、無料で使用することができ、まるで映画のワンシーンのようなリアルな映像を、誰でも簡単に作成できるのが魅力です。広告・プロモーション動画、教育コンテンツ、エンタメ動画など、情報発信に必要な動画を短時間で作成することができます。
引用：https://haiper.ai/auth/signin
【ブログ記事を動画に作り替える】Pictory AI
テキストコンテンツを動画に変換する能力に優れており、ブログ記事やスクリプトから短時間で動画にすることができます。
Pictory AIの特徴
専門的な知識やスキルがなくても、誰でも直感的に操作できる点で人気があり、動画の長さ、スタイル、音楽、トランジションなどを自由に調整できるため、自分のイメージに合った動画を制作できます。さらに、豊富なテンプレートや素材ライブラリーも利用できるため、表現の幅が広がります。マーケティング動画、教育コンテンツ、SNS投稿動画など、様々な用途に対応できますが、特に、ブログ記事を動画に変換することで、コンテンツのリーチを拡大し、より多くの人に情報を届けることができるので、すでにコンテンツを持っている方にとっては、転用することができ便利です。
仕事効率化に使えるその他の生成AI
ここでは、仕事の効率化を高める生成AIについていくつか紹介します。文字起こしや議事録作成など、今まで人手を使ってやっていたタスクなどを処理できるAIツールも普及しており、うまく活用することで効率化や時短につながります。
【ネットの正確な情報収集に最適】Perplexity
AIを活用した新しい形の検索エンジンです。従来の検索エンジンとは異なり、質問に直接答える形で情報を提供してくれるので、情報収集や調査を行う際に活用できます。
Perplexityの特徴
Perplexityは、回答の根拠となる情報源を提示してくれる点が大きな特徴です。Webサイトへのリンクだけでなく、論文やニュース記事など、様々な情報源を参照して回答を生成するため、情報の信頼性や透明性が高まります。
対話型のインターフェースを採用することによって、さらに質問をしたり、別の角度からの情報を求めたりすることができます。これにより、より深く、より多角的な情報を得ることができます。特定のテーマについて深く知りたい場合や、信頼性の高い情報を探したい場合に、強力なサポートツールとなるでしょう。
さらに、PerplexityはリアルタイムでWebサイトをクロールし、最新の情報を反映した回答を生成します。情報過多な現代において、効率的に必要な情報にアクセスするための有効な手段としてユーザーが増えています。
【議事録作成には必須！話者識別機能もある文字起こしツール】Otter.ai
AIを活用した音声認識・文字起こしツールです。会議やインタビュー、講義などの音声をリアルタイムで文字に変換し、議事録作成や情報共有を効率化します。
Otter.aiの特徴
最大の特徴は、その精度の高さにあります。AIが発言者の声の特徴や話す内容を解析し、高精度な文字起こしを実現します。また、話者識別機能も搭載されており、誰が何を言ったかを自動的に識別できます。
リアルタイムでの文字起こしだけでなく、録音データのアップロードや、他のユーザーとの共有、編集も可能です。また、キーワード検索や要約機能も搭載されており、情報へのアクセスや整理が容易になります。Otter.aiは、会議の議事録作成、インタビューの文字起こし、講義のノート作成など、ビジネスシーンだけでなく、教育現場やジャーナリズムなど、様々な分野で活用されています。
【アフレコ動画に◎自然な音声を生成するツール】Murf.ai
AIを活用した音声生成ツールです。テキストを入力するだけで、人間が話すような自然な音声を生成することができます。
Murf.aiの特徴
Murf.aiの特徴は、その音声のクオリティの高さです。まるでプロの声優が話しているかのような、リアルで表現力豊かな音声を生成できます。また、多様な声の種類や言語に対応しており、様々なニーズに合わせた音声を作成できます。
シンプルなインターフェースを採用しており、誰でも簡単に操作できます。テキストを入力し、声の種類やトーンを選ぶだけで、高品質な音声が生成されます。Murf.aiは、様々な用途で活用できます。動画のナレーション、ポッドキャストの作成、オーディオブックの制作など、音声コンテンツの制作を効率化できます。また、プレゼンテーション資料やeラーニング教材の作成にも役立ちます。
生成AIツールの選び方
生成AIツールは、うまく使うことで作業の効率化を実現することができます。たくさんの種類から、目的や用途に合った生成AIツールの選び方について解説します。
①目的で選ぶ：どんな作業を効率化したいか
生成AIツールを選ぶ上で最も重要なのは、どんな作業を効率化したいかを明確にすることです。文章作成、画像生成、動画編集など、ツールによって得意な分野が異なるため、作業ごとに使用するAIを使い分けることが必要です。
一部の生成AIでは、複数の機能を兼ね備えているものもありますが、クオリティーの高い制作物を求めるのであれば、専門的な生成AIツールを選ぶことがおすすめです。
②使いやすさで選ぶ：初心者でも直感的に使えるか
操作性に関して、各AIツールでこだわりや特徴が出る部分であり、初心者でも使いこなせるシンプルなインターフェースや分かりやすいチュートリアルがあるか確認しましょう。無料プランや体験版があれば、実際に試してみるのがおすすめです。日常的に使うツールになることが多いので、できる限り簡単な操作で利用できるものを選ぶと良いでしょう。
また、生成AIツールは海外発のものが多いため、原則として英語表記が中心です。英語が苦手な方でも翻訳機能を活用することで活用することができますが、プロンプトが日本語対応しているかどうかは必ず確認するようにしましょう。
③機能で選ぶ：必要な機能が揃っているか
使用したい生成AIツールに、必要な機能が揃っているかを確認しましょう。例えば、文章作成ツールであれば、校正機能や翻訳機能などがあると便利です。画像生成ツールであれば、画像の解像度やスタイルを調整できる機能があると良いでしょう。
ツールによって、使える機能ごとに課金が必要になったり、ダウンロード版、ブラウザ版など利用する環境で使える機能が異なる場合もありますので必ず確認しましょう。
④価格で選ぶ：無料プランがあるか、料金体系はどうか
生成AIツールには、1日に利用できる上限が決まっていることが多く、定期的に活用するとなると無料で使い続けることが難しい場合があります。利用料も長期的に見ると負担になってくるので、利用頻度や活用方法と予算のバランスを考えて選ぶようにしましょう。コストだけで見ると必要な機能が網羅されていない場合もあるので、どこまで利用できるのか、ご自身の利用目的も合わせて確認することが大切です。
一度使用してみて、操作性や機能を確認することも重要なので、無料プランがあるかどうかも重要です。無料プランで試してみて、自分に合ったツールを選ぶのがおすすめです。
⑤サポートで選ぶ：困ったときに頼れるサポート体制があるか
困ったときに頼れるサポート体制があるかも確認しておきましょう。FAQやヘルプページが充実しているか、問い合わせ窓口があるかなどをチェックすると良いでしょう。生成AIは海外のものが多いので、日本語対応しているかどうかも重要です。
ユーザーが多い生成AIでは、一般ユーザーがブログや動画サイトなどで使い方やトラブルシューティングなどを発信している場合があります。サポート体制以外の部分で情報収集ができるかどうかもチェックポイントの1つになるでしょう。
生成AIツールを使いこなすコツ
無料プランから試してみる
まずは無料プランから試してみて、ツールの使い方や機能を理解しましょう。実際に使ってみることで、自分に合ったツールを見つけやすくなります。
得意なこと・苦手なことを理解する
各ツールには得意なことと苦手なことがあります。似たようなツールでも、得意・不得意があるので、実際に利用してツールの特性を理解し、適切な場面で活用することが重要です。
プロンプト（指示文）を工夫する
生成AIツールは、プロンプト（指示文）によって生成されるコンテンツの質が変わります。具体的で分かりやすいプロンプトを作成することで、よりイメージに近いコンテンツを生成できます。各生成AIごとのプロンプトに関して、特徴や工夫などを詳しく解説している動画などもあります。AIツールを最大限活用するためにも、適切なプロンプトの書き方について情報収集をしてみましょう。
最新情報をキャッチアップする
生成AIツールは日々進化しています。最新情報を常にキャッチアップし、新しい機能や活用方法を学ぶように心がけましょう。
生成AIツールの注意点
著作権・プライバシー
生成AIツールで生成されたコンテンツの著作権やプライバシーには注意が必要です。利用規約をよく読み、著作権侵害やプライバシー侵害のリスクを理解しておきましょう。商用利用が可能かどうかについても、各AIツールごとに異なりますので必ず確認しましょう。
情報漏洩のリスク
生成AIツールに機密情報や個人情報を入力する際は、情報漏洩のリスクを考慮する必要があります。セキュリティ対策がしっかりしているツールを選ぶようにしましょう。
情報の正確性
生成AIツールが生成する情報は、必ずしも正確とは限りません。ファクトチェックを行い、情報の正確性を確認するように心がけましょう。誤った情報を発信することは自分自身の信頼低下につながるので細心の注意が必要です。
人の目や手も入れる
生成AIツールはあくまでサポートツールであり、人間にしかできないこともあります。ツールに依存しすぎず、自分のスキルや知識も大切にしましょう。必要な部分で修正や追加をすることで、短時間で効率よく生成したコンテンツにオリジナリティを加えることができます。
まとめ：生成AIツールで仕事効率をアップしよう！
生成AIツールは、仕事効率化の強力な武器です。自分に合ったツールを見つけて活用することで、時間や労力を大幅に削減できます。
これからの時代は、生成AIツールを活用できることで、効率化だけでなくアイデアの幅も広がっていき、顧客にとって魅力的なコンテンツを生み出すことができます。ほとんどのツールは、トライアル期間が設けられ、無料で利用することができます。この記事で紹介したツールだけでなく、興味のあるツールを試して、より効率的な働き方を実現してください。
